モンゴルの称号で「大海」を意味し、歴代の転生者は、慈悲の観音菩薩、チェンレンシの化身とされます。観音菩薩は、悟りを得ても涅槃に入らず衆生を救済するため転生することを誓願された存在、とされています。
ダライ・ラマ14世テンジン・ギャッツォーはチベット、アムド州北東部の辺ぴな寒村、タクツェル(吠える猛虎)というところの農家の息子として1935年7月6日に誕生。2歳の時に先代ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、1940年にチベット仏教の最高指導者として4才で即位。その後、中国との関係が悪化するなかで15才にして政治的全権を委ねられ、1959年、インド・ダラムサラに亡命政権を樹立。武力を用いず、忍耐と相互信頼に基づく平和的解決によるチベット解放を訴え続けている。1989年、ノーベル平和賞受賞。 |